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所沢市で初の補助金を使った分譲マンションの耐震化事例

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所沢市で初。耐震工事の補助金を使った分譲マンションの工事事例

更新日2021.01.20 カテゴリー 耐震補強工事について

助成金を使って耐震工事を行った事例

埼玉県所沢市にある分譲マンションの耐震化の事例をご紹介します。弊社が耐震診断、補強設計、耐震工事の設計監理として、一貫して携わりました。所沢市の協力を得て、補助金を使った工事が可能になりました。

旧耐震基準で建てられた分譲マンション

ご紹介するのは、こちらの物件の耐震補強工事の事例です。

物件名:西武小手指ハイツB棟
所在地:埼玉県所沢市
用途:分譲マンション
建築年:昭和54年(築42年)
構造:鉄骨鉄筋コンクリート造(72戸)、地上8階

耐震補強分譲マンション所沢西武小手指ハイツ昭和56年の建築基準法改正より以前に建築確認申請されている建物なので、いわゆる旧耐震の建物です。
弊社に耐震診断をご依頼いただき、2019年の12月には耐震性の不足がわかりました。

年末に耐震性不足がわかったが、自治体に補助金の予算がなかった

実はこちらの耐震診断より以前から大規模修繕が予定されており、2020年2月には着工の予定でした。
しかし、年末に耐震性の不足がわかったため工事は一旦ストップ。
大規模修繕と併せて耐震補強工事をするための決議が行われました。
外装に関わる工事は同時に行った方が、足場費用や現場経費の削減になるためです。
弊社も何度も説明会に足を運びましたが、理事会の方々も合意形成のために尽力してくださいました。おかげ様で、3月にはスピーディーに決議に至ることができました。

決議を急いだのは、所沢市の補助金を得るためです。
耐震補強工事には補助制度があります。しかし所沢市では過去に耐震補強工事に対して補助金を出したことがないため、工事が確実な物件に対して予算組みをしているということでした。
東京都のように実績が多い自治体はあらかじめ予算をとっていますが、こういった自治体の場合は前年度中に合意形成できていなければ、制度はあっても予算がないという状態なのです。本来は、2020年の補助金取得は間に合いません。
大規模修繕を先延ばしにはしたくありませんから、何とか年内に補助金を得たい、ということが課題でした。

所沢市の協力が得られ、無事に着工

解決できたのは所沢市の協力があったからです。
耐震診断を受けていることは所沢市も把握されていますから、2019年のうちから市の担当の方が「工事するのかどうか」と熱心にお声がけくださっていました。

補正予算を組むにはマンション管理組合の総会の議事録が必要とのことで、3月に決議の結果を所沢市に報告。9月の市議会にかけて承認をとってくださるとの言葉があり、耐震補強設計の開始、大規模修繕工事の着手となりました。

耐震補強設計は5月に完了。大規模修繕工事は耐震工事に先んじて6月の着工となりました。
9月、無事に補助金の許可も得られ、大規模修繕工事施工中に耐震工事の着工をすることができました。

スリット工事だけで耐震化が完了

耐震補強工事は、壁へのスリット補強を行いました。旧耐震基準で建てられていますが、旧耐震ギリギリの年代に建てられたマンションのため、耐震性はほんの少し足りないという結果でした。元々持っている耐震性のパフォーマンスは優秀だったため、簡単な補強をするだけで補強工事が済みました。
そのため、窓を塞いだり壁を追加したり、大きなブレースを追加したりすることなく、美観を保った耐震化ができました。
スリット補強とは、壁にスリットを入れて柱と壁を離す工事です。スリット補強工事の様子まずマーキングしたスリット位置を監理者が確認し、スリット位置の配筋状態をチェックしてからスリットを入れます。
写真は、窓の下の壁に切削機でスリットを入れているところです。
今回、所沢市からの補助金を得る関係で、工事中に所沢市による中間検査を受けました。役所の担当者が実際に現場に来て、正しく工事が行われているかどうか詳しく検査を実施しました。
その際、弊社も設計監理の業務で立ち会い、耐震工事についてご説明しております。市役所による検査している様子、耐震補強工事が完了したら、足場の解体前に施主様(管理組合の方々)にも仕上がりを確認していただきます。特に危険な場所でない限り、基本的には工事箇所はすべてご案内いたします。スリット補強工事前と後の比較している画像隙間に耐火材を充填し、弾性、撥水性のあるシール材を打って塗装しなおします。
工事跡はほとんど目立ちません。

耐震工事を検討している方はご相談ください

耐震補強工事の補助金の取得に関しては、自治体は非常に協力的です。
建物の安全性は公益に関わることですから、危険性のある建物を放置しておくわけにはいかないからです。
少し調べてみて条件に該当しない、タイミングが合わないという状態でも、諦めずにまずはご相談ください。
こちらのマンションのように、市の担当者が熱意を持って働きかけてくれたり、市議会が動いてくれたりする例もあります。最後になりましたが、ご尽力くださった小手指ハイツB棟管理組合の皆様、工事に協力くださった住民の皆様、長い間大変お世話になりました。
皆様の耐震化対する熱意が、耐震化完了を実現できた理由だと思います。弊社スタッフ一同、ご協力いただきましたこと、お礼申し上げます。耐震補強工事後 小手指組合のみなさま
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