メール相談窓口はこちら 電話相談窓口はこちら 03-3353-3352
MENU

BCP対策のため、鉄骨造社屋を耐震工事した事例│株式会社耐震設計

支えるトコロだからしっかり調査

当社は耐震診断・補強設計の専門家集団です。

お気軽にお問い合わせください 正社員募集情報 アルバイト・パートも同時募集中

お電話はこちら 03-3353-3352

MENU

営業をしながら耐震工事 鉄骨造の建物のBCP対策の事例です

更新日2021.12.20 カテゴリー オーナー様向けコラム

鉄骨造の倉庫と事務所の耐震化

東京都西東京市にある株式会社幸伸産業様の耐震補強事例です。弊社にて、耐震診断、補強設計、工事の際の設計監査を行いました。営業しながら工事した事例のため、社屋の耐震化をお考えの方にも参考としていただけると思います。

築40年。事務所を兼ねた鉄骨造の倉庫

ご紹介するのは、こちらの物件の耐震化の事例です。

物件名:株式会社幸伸産業本社ビル
所在地:東京都西東京市
用途:倉庫(1階)、事務所(2階)
建築年:昭和56年(築40年)
構造:S造(鉄骨造)
2
株式会社幸伸産業様は、コンビニにあるコーヒーマシンのメンテナンスを主に営業しているそうです。今回耐震化を行った本社社屋は、一階が倉庫、二階が事務所となっています。
BCP対策のために耐震化を検討されていたということで、弊社に耐震診断をご依頼をいただきました。

工事までの道のり

2019年に実施した耐震診断の結果、1階の耐震性が不足していることがわかり、補強設計、耐震工事へと進むこととなりました。
2020年9月に補強設計が完了し、2021年1月から耐震工事を着手、同年3月に耐震補強工事完了しております。

鉄骨造ならではの難しさ

耐震診断・補強設計をする際に使う構造計算ソフトは、鉄骨造に対応したものが殆どありません。鉄筋コンクリート用の構造計算ソフトでは鉄骨造の建物の構造計算は出来ない為、構造計算を手計算でしなければなりません。
技術と時間を要する作業のため、鉄骨造の建物は断ってしまうという会社さんもあるくらいです。
また、鉄骨造の建物の耐震診断自体にも手間がかかります。鉄骨造の建物の耐震性は、溶接の状態で結果が大きく変わります。耐震診断の現地調査をする際に溶接の検査実施するのですが、鉄骨造には柱梁の耐火被覆に吹付材が使われている場合もあり、その吹付材にアスベストの含有の可能性があります。耐震診断をする前の準備にも手間がかかる事があげられるかと思います。

鉄骨造の耐震診断を阻むアスベストの問題については、別のコラムにまとめています。
→耐震診断する建物にアスベストが出てきたら
鉄骨造の建物は、建物の足元が弱い場合も多く、一階の外装・内装に絡む補強方法が必要な場合が多いのが特徴となり、建物を使いながら工事をしたい場合は、施工計画が難しくなります。

耐震診断、補強設計、施工計画

耐震診断の結果、耐震性が不足している一階について、コンクリートの根巻補強工法で補強設計を致しました。
一階は、主に倉庫として使っていた為、お客様に荷物を移動していただくことができれば、営業しながらの工事が可能でしたので、ご理解・ご協力のもと2つのエリアに工事範囲を分けて施工する計画を立てました。
鉄骨造の柱脚は、剥き出しの「露出柱脚」、基礎に埋め込まれた「埋込柱脚」、鉄筋コンクリート柱で覆った「根巻き柱脚」の3種類があります。
今回の耐震補強は、12本ある柱が全て露出柱脚でしたので、このうち11本の柱脚について、コンクリートの根巻きを行うことになりました。本来は12本すべてを補強したいところですが、階段に影響する場所にある1本の柱が、柱脚部分に補強をすると階段の有効幅が取れなくなる為、厳密に検討してみた所、これを残しても耐震性が確保できることがわかり安堵した次第です。

根巻き柱脚の施工の流れ

柱の表面の仕上げを除去し、基礎にアンカーを打ち込んで引張試験を行います。
アンカーの径と深さはコンクリートの想定強度で導き出されますが、実際のその場所のコンクリートの強度が想定通りかを試験を行って確認します。
引張試験でアンカーが抜けてしまう場合は、アンカーの径や深さを変えて強度を出します。
耐震工事のアンカー引張試験
このアンカーを利用して鉄筋を組んだら、型枠を作成してコンクリートを流し込みます。
基礎のコンクリートは、流し込むコンクリートとの付着をよくするため目荒らしされています。
img4
型枠を取り外したところです。
耐震工事の事例根巻き柱脚
中には、壁に柱が接近しているために、根巻き柱脚のための十分なスペースが取れない箇所もあります。
ここは、外壁を切って開口させ施工後に同素材で壁を塞ぎました。
今回はギリギリフラットに仕上がっていますが、飛び出てしまうこともあります。その場合は、壁と柱の隙間を埋め、壁から飛び出した根巻き柱脚部分は外壁と同色に塗装して、目立たないように仕上げます。
根巻き柱脚が壁から飛び出した場合の施工方法
コンクリート部分に仕上をして完成。
柱脚根巻部分が外側に15cm~20cmほど大きくなりましたが、大きな鉄骨ブレースを増設する工法と比べると、業務への影響は小さいと言えます。
根巻き柱脚による耐震化の事例
耐震性に不安のある建物を、建て替えをせずに引き続き使えるようになるメリットは非常に大きいです。
このように、費用も使い勝手への影響も小さく済む耐震化工事もあります。

BCP対策で耐震化を検討しているものの費用感がわからなくて不安だという方は多いことと思います。
耐震化に踏み切るか未定でも、まずは耐震診断を受けてみてください。
耐震診断を受けると、正式に補強設計に入る前に、大まかな計画や費用感がわかります。
その上で建て替えか耐震化かを検討されてもいいかと思います。

こちらの記事もよく読まれています→
旧耐震の賃貸マンションの耐震工事の事例(池袋)

記事カテゴリー