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大規模修繕をするなら、責任施工方式ではなく設計監理方式で

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マンションの大規模修繕は 責任施工方式ではなく、必ず設計監理方式で!

更新日2021.05.18 カテゴリー オーナー様向けコラム

責任管理方式と設計管理方式の違いを説明

マンションの大規模修繕を行う際の発注方法は2つあります。責任施工方式と、設計監理方式です。それぞれの違い、発注時の注意点について解説いたします。結果的に修繕費が数百万円から数千万円変わってくるので、まずは発注方式を選ぶことが大切です。

工事の品質をチェックする設計監理者

マンションの大規模修繕で助成金の申請を行う場合は、設計監理者を置くことが必須です。
設計監理者とは、実際の工事が図面通りに行われているか、品質が保たれているかを確認する者のこと。
現場監督も品質チェックはしますが、主な仕事は安全管理、予算管理、工程管理。予算管理と工程管理はイコールです。
予定通りに材料や建機が届かないと工事日数が伸び、人件費や足場リース費がかさみ、一日一日と会社の利益は減っていきます。だから、現場監督は適切に材料の発注や建機の手配を行い、スケジュール通りに工事が進むようにします。
つまり、現場監督は基本的に工事施工会社の利益を守るために働いています。もっと利益を出そうと思えば手抜き工事を指示することもできるわけで、現場監督だけでは客観性・信頼性に欠けます。

一方、設計監理者は設計者の目線で工事の品質をチェックします。
実際の工事が設計通りになっているか、手落ちがないかを現場で確認し、問題があればやり直しを指示します。
設計監理は設計のプロであり、発注者の代理人という立場。
現場監督は施工管理技士、設計監理者は建築士の資格を要します。

責任施工方式と、設計監理方式の違い

この設計監理を、誰に依頼するかによって、工事の発注方式が異なります。
それぞれ、責任施工方式、設計監理方式と言います。

●責任施工方式
・工事施工業者に、調査診断、設計、監理、工事を一任する方式。
▼メリット
・1社に丸投げするので支払いが一箇所で済む。
・設計段階から工事施工業者の意見が入るので、費用や工程の効率化が図れる。

●設計監理方式
・設計監理を工事施工業者とは分離し、外部に発注する方式。
▼メリット
・工事施工会社を複数の中から選ぶことができる。
・工事の品質チェックに透明性・客観性が得られる。
img2

責任施工方式は、監理者が工事施工業者寄りになるのが問題

それぞれに良いところがあるように見えますが、責任施工方式には大きなデメリットが2つあります。

1 設計監理に客観性が欠ける
大きな建築会社は、施工部門と設計監理部門を持ちますが、所詮同じ会社の一部です。先に述べましたが、工事施工業者は早く工事を終わらせればそれだけ利益が残るため、一日でも遅れのないよう努めるのが原則です。

ところが、新築と違って既存建物の改修工事は予定がずれやすいのです。
いざコンクリを剥いでみたら劣化が激しいことがわかったり、図面と違うところがあったりと、天候以外にも不確定要素があるからです。
そんな時、設計監理は軌道修正を指示しなければいけませんが、それでは工事が伸びます。意図的に見過ごされたら、チェック機構が働きません。
会社と利益を同じくするという構造自体に不安があるということです。

2 見積もりが曖昧、言いなりになる
複数の会社に見積もりを取ったとしても、工事見積もりは、素人には比較が難しいものです。
しかも、悪い業者はアイミツで勝つために意図的に見積落ちをして金額を下げることがあります
工事が始まってから「そんな項目、契約書にありません」としらを切って、追加費を乗せるやり方です。
最初から1社で調査や設計から話を進めていた場合は、逆に、利益を盛るために過剰な工事内容になってしまうこともあります。

設計監理が別会社の場合は、工事施工会社の選定からにサポートが受けられ、見積もりが適正かどうかチェックしてもらえます。
設計のプロなら見積もりも細かい内容がわかるので、安心です。

責任施工方式から設計監理方式へ

国土交通省は、工事監理ガイドラインを設けています。
これは、2005年に起きた構造計算書偽装問題を受けて策定されました。工事と監理を分離する設計監理方式が合理的・安全であることは国もお墨付きです。
このため、ほとんどが責任施工方式で行われてきた工事は、多くが設計監理方式となりつつあります。

資料:工事監理ガイドラインの策定について(国土交通省)

ただし、コンサルタント会社の言いなりもよくない

工事施工会社の選定時に、管理組合が何もしなくていいのは、非常に楽だと思います。
しかし、コンサルタント会社の言いなりで工事施工会社を決めてはいけません。

設計監理と工事施工会社が癒着して利益相反することがあるからです。
「うちに決めてくれたらバックマージンを10%渡すよ」「はい。ではいつもの通りで」という具合に談合しているというパターンです。
どの工事施工会社にするかは最初から決まっており、知らない間に10%のマージン分が盛られます。

これを避けるためには、複数業者の見積もりを出させて最終的な判断は組合員ご自身でする、管理組合で公募をかけたり紹介を頼ったりして業者を探すという一手間が必要です。
この悪質コンサル問題は国土交通省も認知しており、解決のために相談窓口を設けています。
施工費用の見積もりチェックサービスを無料で行っているので、困った時は相談してもよいでしょう。

●(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター
0570-016-100
資料:設計コンサルタントを活用したマンション大規模修繕工事の発注等の相談窓口の周知について(平成29年1月27日/国土交通省)

コンサル料がかからない責任施工方式の方が安い?

責任施工方式と設計監理方式の違いとして、設計監理方式はコンサル料がかかることがデメリットとして挙げられることがあります。
これは嘘です。責任施工方式の場合でもコンサル料は見積もりに含まれています。項目名がコンサル料になっていないので見えないだけです。
どんな業界でも、会社組織が大きくなればなるほど、請負範囲が大きければ大きいほど、マージンは増えます。
支払い先を1社にまとめたとしても、劇的に安くなることは考えにくいです。

むしろ、コンサルタントを入れて客観的に業者を選定した方が結果的に安くなることが多いです。
コンサル費と工事費はケタが違うので、総額がいくら違うのかを見極めましょう。

何より、透明性と品質が保たれるので工事と監理は分離が望ましいです。

大規模修繕で、見積もりに曖昧な点を残さないコツ

大規模修繕工事の見積もりで、問題なのが「実数清算」です。
実数清算とは、見積もり段階では数量を予測値で計算し、最終的に現場で発生した数量を清算するということ。

修繕には、新築と違って実際に工事をしなければわからない不確定要素があります。通常、事前調査は全面的には行われません。特定範囲に対して行い、その劣化比率を面積に掛けるという方法が採られるので、誤差が発生するのです。

大規模修繕工事を予定しているなら、耐震補強工事と大規模修繕を同時に行うと、足場費用が浮く、補助金を得やすいといったメリットもあります。
もし、建物が昭和56年以前に建てられたものなら、まずは耐震診断を行いましょう。

大規模修繕と耐震補強工事を同時に行った事例をご紹介しています。
こちらもぜひご覧ください。
「旧耐震の分譲マンションの、耐震工事の事例」
「鶴川6丁目団地見学会」で耐震セミナーを行いました」

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