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マンションの壁の耐震補強工事「開口閉塞・耐震壁」

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耐震補強工事の方法3「開口閉塞・耐震壁」

更新日2018.03.05 カテゴリー 耐震補強工事について

耐震補強工事で、最も有効とされている「開口閉塞」「耐震壁」について解説します。開口閉塞とは、開口部を潰して耐震壁を作る工事のことです。完全に開口部を潰さずに、窓を小さくするだけでも効果がある場合があります。
鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のマンションで行われる方法です。

開口部を潰して、壁の強度を上げる工事です

開口閉塞補強とは、窓や出入り口などの開口部をコンクリート壁で閉塞する工事のこと。耐震壁は主に建物の一階部分に入れられ、ピロティの補強効果もあります。
窓や扉が無い壁の方が強度が高いことは、想像しやすいことでしょう。
また、窓や扉が小さければ小さいほど、穴の場所が左右でバランスが取れているほど、強度が上がります。
耐震診断の結果、耐震性能に問題があると判断された場合でも、開口閉塞を行って耐震壁を作ることで、強度を出すことができるのです。

雑壁を耐震壁にして、強度を出します

開口閉塞は、主に雑壁と呼ばれる壁に対して行われます。雑壁とは、構造上は耐力とならない耐力壁以外の壁(垂れ壁、腰壁、袖壁など。
部屋の間仕切りや装飾などに使われる壁)のことです。
柱に取り付いているこれらの壁は、「耐力とならない」だけではなく、悪影響を及ぼします。柱にこの壁が取り付くことで柱のねばりが損なわれ、
柱が破壊される原因となってしまうのです。
この現象は、阪神・淡路大震災の時に多く確認されました。
この雑壁を柱から離す工事が、「スリット補強」ですが、
雑壁を耐力壁にするのが開口閉塞です。

耐震工事の中では最も有効な方法です

開口閉塞によって耐震壁を作る工事は、その他の耐震補強工事より比較的安価に行うことができ、しかも効果は抜群。耐震補強工事の中では、
最も有効な方法と言えます。
耐震壁を作ると、その部分の壁の強度が上がるだけではありません。
建物全体のバランスを整える効果もあります。
建物内で耐震壁の配置が偏ると、地震で揺れた際に建物がねじれて揺れる原因になります。
耐震壁のバランスの悪い建物は、それを補うように耐震壁を作ることで、ダブルの耐震効果が得られます。

開口閉塞工事の流れ

表面のモルタルやタイルなど装飾を剥がしてコンクリートをむき出しにしたあと、「あと施工アンカー」と呼ばれるコンクリート用のボルトを
天地左右に打ち込んでいきます。これに鉄筋を溶接して、格子状にして鉄筋を足します。
コンクリートで固め、装飾を直したら完成です。
壁を剥がしたりコンクリートに穴を開けますので、音、振動、粉塵は発生します。
多くの場合は、居住スペースではない部分に対して開口閉塞や耐震壁の設置が行われますが、居住スペースの開口部を塞ぐ場合には、
居室に影響が出ます。
場合によっては、住みながらの工事ができず一時退去をお願いする場合があります。

「居住空間の窓を塞ぐ」と聞くと、住民の合意が得にくいのでは?とオーナーさんは心配されるかもしれませんが、反発を受けることは
意外と少ない印象です。
平面的に異型な形をした建物の場合、開口閉塞をしたい部屋は「最初からほかの部屋よりも窓が多い部屋」であることが多いので、
住んでいる方も不公平感が少ないようです。また、開口閉塞以外の補強手法を用いると工事費用が高くなることから、該当するお部屋の方も
納得して頂きやすい傾向があります。
いずれにしても、標準的な同区画のマンションの場合は、開口閉塞をすべき窓は居住空間にないことの方が多いので、必ずしも
「窓を潰して採光や通風が悪くなる」というものではありません。
どの部分を閉塞するか、耐震壁を作るかという判断は、現地調査で耐震診断をしなければ判断できません。
一度耐震診断を受けることをおすすめします。

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